Speaks vol.221
  <<テーマを持とう!>>

今回の話は「テーマを持とう!」です。

たとえば僕のレッスンで、
学びの基軸となっている「軸」について。

何も意識しないのと、
軸を保つことをテーマに据えたレッスンとでは、
結果的に大きな違いが現れます。

軸を維持しようと意識するから、
「今、維持できた」
「今、維持できなかった」と自覚できます。

つまりテーマを持つことで初めて、
自分のプレーの是非が、自分で分かるようになるのです。

特に試合ではバックアウトやネットミスをすると、
「ダメだった!」と突きつけられる感じが、
練習に比べて、半端なく強まります。

ですが試合であってもテーマをしっかり持っていると、
エラーした直後に「軸が崩れていたからミスした」と原因が分かり、
すぐに修正できる場合もあります。

たとえばネットミスしたのは、
「軸が前方に倒れていたからだ」などといった分析が可能。

この軸の傾きを修正するリフォームにより、
前のめりで打っていたときに比べて、
次からはネットミスしにくくなるでしょう。

つまりテーマを持っていれば、
何も意識せずにプレーする場合に比べて、
冷静に対処できるようになるのです。

テーマを持たずに試合に臨むと、結果ばかりに振り回されて、
ミスした瞬間に「どうして?」「どうしよう?」「どうすればいい?」と、
訳が分からなくなる。
「ダメだった!」を、ガーンと突きつけられるのです。

当然、前者が勝つプレーヤー、
後者が勝てないプレーヤーです。

テーマを持っていれば、たとえ負けたとしても、
むしろ負け戦だからこそ、得られる学びがあるものです。

ミスした1打1打をテーマに基づき分析すれば、
自分の血・肉・骨にできるからです。

テニスの軸に限った話ではありません。

ビジネスパーソンの営業であれば、
「お客様のニーズを引き出す」「win-winの提案をする」など、
日々テーマを持って仕事に取り組むと、
モチベーションが上がるはずですし、
ミスしても失敗を糧にできるでしょう。

テーマを何も持たずに交渉の場に臨んでも、
得られるものはあまりないはずです。

テニスのレッスンであれば、
テーマがないとただ球出しをして、ゲームをさせて、
「今のよかった」「ダメだった」などと、
場当たり的に評価するだけになってしまいがち。

なのでテニスコーチである僕の場合は、
「どうすれば生徒さんに伝わるか」を、
常日頃よりテーマとして掲げています。

レッスンでは、打ち方や戦術について、いろんな説明をしますし、
生徒さんたちからも、テクニックだけではなくフィジカルからメンタルに至るまで、
さまざまなご質問をお受けします。

それらに対して、例え話や具体例などを用いてコミュニケーションを図るのですが、
「今の説明は分かりにくかったかも……」と省みることもしばしば。

それにより、同じあやまちを繰り返しにくくなるとともに、
「次はこう表現し直そう」といった工夫も、ひらめきやすくなります。

それは、「どうすれば生徒さんに伝わるか」のテーマを持ち、
日々のレッスンに臨んでいるコーチングが奏功しているからだと思います。

これからもテーマを持って、失敗から学び、
より上手く伝わるレッスンを皆さんにお届けしていきます!

解説/スポーツラーニング・黒岩高徳
構成/テニスライター・吉田正広

さあ、このSpeaksを読んだらさっそく練習しましょう!!レッスンへGO!!
休日レッスンお申し込みページ
平日レッスンお申し込みページ
ナイターレッスンお申し込みページ
早朝レッスンお申し込みページ