Speaks vol.213
<<4つのキーワードを応用する!>>
前回は4つの「聞く」「聴く」「訊く」「効く」について、
ご説明しました。
復習の意味も込めて、ザックリと振り返ります。
テニスはサービス以外は、
相手から打たれたショットに応じる競技。
上手く応じるには、
まず相手のボール情報を受信する、つまり「聞く」。
次にそのボールの球種や深さなどについて、
さらに深く「聴く」。
そして打ち返すときには、
相手にどんな影響を及ぼせるか、
低いボールや遠いボールなどを織り交ぜて「訊く」。
そしてその結果が、
相手に「効く」のかどうかを判断する。
この4つの「聞く」「聴く」「訊く」「効く」のサイクルを上手く回すことで、
テニスについて語り尽くせるという内容でした。
これは何も、テニスに限った話ではありません。
「対人」の、ありとあらゆるシーンに当てはめられます。
たとえば仕事の多くは、
人との関わり合いで成り立っているはずです。
だとしたら相手の話をまず「聞く」。
さらに深く関心を寄せて「聴く」。
聴いたうえで、こちら側からの提案や要望について相手に「訊く」。
それが良い結果として「効く」かどうかを判断して、次につなげていく。
この4つの「聞く」「聴く」「訊く」「効く」によって、
ビジネスは上手く回り始めるはずです。
ところが前回説明したテニスのように、
どうしても自分から「打つ」ことばかり、
つまり言い換えれば「話す」ほうへと、
気がいってしまいがちです。
「こういう話題を持ちかけよう!」
「こういう提案をしなきゃ!」
「こういう商品を売りたい!」といった具合に…。
しかしまず必要なのは、受信すること。
つまり相手の話を「聞く」のです。
さらに深くニーズやウォンツを「聴く」。
そしてこちら側の提案についてどう思うかを、相手に「訊く」。
それが良い結果として「効く」かどうかを判断する。
もちろん「訊いた」うえで、
「効かなかった」と判断された場合には、
改めて振り出しから「聞く」のです。
では「話す」ほう、つまり発信は必要ないかといえば、
クローズドスキルではそれが効きます。
つまり、対人ではない場合。
たとえば重量挙げや100メートル走などは、
相手に関わらず自分のベストを出せたら、
良い結果に直結しやすい競技です。
仕事でも対人ではない、
たとえば創作活動や事務系の場合は、
基本的に自分でコツコツと積み上げていくクローズドスキルだから、
自己ベストを追求すればよいでしょう。
しかしテニスのようなスポーツ、
あるいは仕事でいえば営業やコンサルタント、教師、サービス業などといった、
対人のオープンスキルが必要な分野では、
自分さえベストを出したからといって、
それが相手に「効いて」いなければ、まったく結果が伴いません。
売りたいばかりに営業トークを炸裂するけれど、
客のほうはすっかり白けている、
というのはよく見かけるシーンではないでしょうか?
自分が、オープン系かクローズド系か、
どちらのスキルをもっぱら必要としているのかを確かめましょう。
テニスや、人と関わるオープンスキル系の仕事に従事する場合は、
「聞く」「聴く」「訊く」「効く」のサイクルを意識すれば、
改善できる点が多々あるはずです!
解説/スポーツラーニング・黒岩高徳
構成/テニスライター・吉田正広
さあ、このSpeaksを読んだらさっそく練習しましょう!!レッスンへGO!!
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