Speaks vol.176
  <<思い>>

大きなスポーツイベントが立て続けにありました。
まずは、日本で開催されたラグビーワールドカップ。

戦前は、誰がここまで盛り上がると、予想したでしょうか?
世間の前評判では、まさか日本代表チームがここまで活躍するとは、
思っていませんでした。

「いくら何でも世界の壁は厚い…」
「そもそも体格差がありすぎる…」
そんな下馬評が多くささやかれました。

ところが、当の日本代表チームのメンバーはというと、
戦前から決勝トーナメントへ行くと「決めつけていた」というのです。
そして、その強い「思い」から、
予想以上の結果を出したのはご存知の通り。

そしてもうひとつは、
ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズのバンタム級決勝、
井上尚弥vs.ノニト・ドネア戦です。

確かにドネアは、世界5階級制覇を成し遂げたレジェンドであり、
テニスでいえばロジャー・フェデラーのような存在です。

とはいえ、試合当時は36歳。
戦前は、10歳も若い井上が、圧勝するとの見方が濃厚でした。

ところがドネアは井上のすごさを認めたうえで、
本気で勝つつもりで、リングに上がったというのです。
ものすごく強い「思い」があった。

そして結果的に、勝ちそうでした。
ドネアの強烈な左フックを受けて井上が左まぶたから流血。
ドクターストップがかかれば、井上は負けていたかもしれません。

さて、ということは、結果は前評判とは、全然違ったということ。
テニスのグランドスラムでもさまざまな前評判が飛び交いますが、
大会前の予想と、大会後の結果は、違うケースがほとんどです。
つまり、やってみなければ、本当に分からないのです。

であるならば、「ああなりたい」「こうしたい」という「思い」が大切。
周りの人は、「そんなの無理だ」など、いろいろと意見を言うでしょう。
しかも勝手に。

だったら自分も「ああなりたい」「こうしたい」と、
勝手に思っていいはずです。

初級者であっても、
「自分は次の草トーで優勝する!」と本気で思っていい。
周りからは鼻で笑われたとしても。

試合ではなくても、
「サーブを強化したい!」と思うのは勝手です。
周りは「そんなにサーブを強く打っても仕方がない」と言うかもしれません。

「ネットプレーを強化したい!」と、思っていい。
周りは「君はボレーのセンスがない」と言うかもしれません。

周りがそうして勝手なことを言うのだから、
自分が「ああなりたい」「こうしたい」と思うのも勝手。

まず、「思い」がなければ、何も始まりません。
思いを抱いた瞬間から、
結果を得るまでの準備、努力が始まるのです。

誰が、ラグビー日本代表チームの活躍を、予想したでしょうか?
日本代表チームのメンバーです。

誰が、井上を相手にドネアの善戦を予想したでしょうか?
ドネア本人です。

日本代表チームも、ドネアも、
自分の独りよがり、ワガママだったと言えるかもしれません。
しかしそのワガママは、「我のまま」。
自分で勝手に、勝つつもりで、準備し、努力した結果です。

前評判の予想と、結果は全然違ったという事実。
あなたも、「我のまま」になって、
自分の思いを結果にしませんか?

次回はそのために必要なマインドについて、
具体的に踏み込んでいきます。

解説/スポーツラーニング・黒岩高徳
構成/テニスライター・吉田正広

さあ、このSpeaksを読んだらさっそく練習しましょう!!レッスンへGO!!
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