Speaks vol.173
  <<参加することに意義がある!>>

前回は、スポーツとは、
「身体を動かす」という狭義の意味に限定されるのではなく、
「夢中になる」「現実から離れる」「日常から頭を切り離す」
などの広義な語源を持つ「遊び」の意味だと説明しました。

「遊び」ですが、真剣になって取り組めば、
いろんな気づきや発見があって、
それがスポーツにも、スポーツ以外の日常生活や仕事にも、
幅広く活かされるという内容でした。

付随して「eスポーツ」も、
身体はあまり動かさないから否定的に見る向きも一部にはあるけれど、
夢中になり、現実から離れて、日常から頭を切り離すという意味で、
やはり「スポーツ」なのです。

「遊び」だからといって、価値がない訳ではないということは、
前回までに説明してきたとおりですが、
一方ではスポーツで稼げるようになると、
職業として別側面の新たな価値も見出せるようになります。

昔は「遊んでばかりいないで、勉強しなさい!」と、
よく言われたものでした(笑)。

しかし「遊び」で稼げるようになれば、
何も「勉強(勉めて強いる)」ばかりを上位と位置付ける必要性は、
なくなるかもしれません。

夢中になれるスポーツ(遊び)があれば、
自然と集中力も高まり、飽きることもないから、
どんどん上達します。

それで稼げる(生きていける)ようになれば、
国語や数学ばかりを勉めて強いる従来の教育制度は、
今後見直されるかもしれません。

中国では、養成所を作って卓球の強化が図られています。
それと同じように韓国では、
国をあげてeスポーツの発展に腐心しているといいます。

「勉強」ばかりが上位で
「スポーツ(遊び)」が下位に位置付けられた従来の構造が、
変わりつつあります。

もうひとつ身近な例を挙げると、「ユーチューバー」です。
彼らも「夢中になる」「現実から離れる」「日常から頭を切り離す」語源から解釈すれば、
れっきとした「スポーツマン」でしょう。

トップユーチューバーともなれば、稼ぎはすごいと聞きます。
それを実現するために費やす努力・練習量といえば計り知れず、
彼らは1つの映像を創るために、
我々が想像を絶する準備から始まり、企画立案、リハーサル、
カメラアングルや喋り方の工夫などを、行なっているに違いありません。

その本質は視聴者(人)に喜んでもらう「サービス業」であり、
まっとうな対価を、「スポーツ」を通じて得ていると言えます。

もちろん前回お伝えしたように、
「稼げるから価値がある」「稼げなければ価値がない」
といっているわけではありません。

勝っても負けても試行錯誤しながら一生懸命やることに、
気づき・発見があって、
それがスポーツにも、スポーツ以外の日常や仕事にも幅広く生かされるから、
価値があるのです。

スポーツの一大イベントであるオリンピックも、
今でこそ勝つために巨額のマネーが動きますが、
根底にあるコンセプトは「参加することに意義がある」。

テニスをやらない人が、やる人に対して次のように問いかけたと、
前回のスピークスで取り上げました。
「どうして、そんなどうでもいいことやるの?」と。

確かに、週末プレーヤーであればテニスをしたからといって、
賞金は一切出ないのです(笑)。
しかし、構えて考える必要などないはずです。
もともと「参加することに意義がある」のですから。

1人でも多くの人にその価値を共有してもらえるよう、
「スポーツ(遊び)」への参加を、
呼び掛けていきたいと思っています。

解説/スポーツラーニング・黒岩高徳
構成/テニスライター・吉田正広

さあ、このSpeaksを読んだらさっそく練習しましょう!!レッスンへGO!!
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