Speaks vol.172
  <<どうして、どうでもいいこと(テニス)をやるの?>>

テニスは「スポーツ」、いわゆる「遊び」です。
関心のない人にとっては、
「どうして、そんなどうでもいいことをやるの?」と、
思われかもしません。

特に今の季節のような炎天下のさなかにあっては、
そのように考える人も少なくないでしょう。
「一銭の得にもならないのに……」と。

実際に私のレッスンに通う生徒さんにも、
そのように尋ねられた方がいました。

「好きだからやっている」などと応えたそうなのですが、
質問してきた相手は、どうも納得しない様子。

結論から言うと、それはテニスが「スポーツだから」です。
スポーツとは本来、「身体を動かす」という狭義ではなく、
「夢中になる」「現実から離れる」「日常から頭を切り離す」
などの広義な語源を持ちます。

もちろん、やるからには勝ちを目指すけれども、
負けたからといって、
その価値が損なわれるわけでもありません。

夢中になり、現実から離れ、日常から頭を切り離して、
試行錯誤しながら一生懸命に取り組んでいると、
いろんな気づき・発見があったりして、
それがスポーツにも、スポーツ以外の日常や仕事にも活かされるから、
やる価値があるのです。

ゲームの「eスポーツ」について、
「身体を動かさないからスポーツじゃない!」などと、
考えている人も多くいますが、
夢中になり、現実から離れて、日常から頭を切り離す定義に基づけば、
立派な「スポーツ」です。

それこそ、その世界のトッププレーヤーは、
テクニックやメンタルが極めてハイレベルであろうことは、想像に難くありません。
戦術的な駆け引きなども、研究に研究を重ねているに違いない。
人の何十倍も、何百倍も努力し、練習をする必要もあるでしょう。

世界の頂点に立つ立場を考えると、
「ロジャー・フェデラー」らと、なんら変わりはないのです。

もちろん、プロになると賞金を稼げるからやるという側面もあるけれど、
そればかりが、やる価値ではないはずです。

週末プレーヤーであれば、
テニスをしたからといって、賞金は一切出ないでしょう(笑)。
それでも、試行錯誤しながら一生懸命にプレーしていれば、
本来の「スポーツ」の価値を見出せるはずです。

改めて冒頭の質問について振り返ると、
いろんな気づき・発見があったりして、
それがスポーツにも、スポーツ以外の日常や仕事にも活かされるから、
やる価値がある。

だから「どうでもいいこと」ではなくて、
だから「テニスをやるのだ」と、答えることができるでしょう。

次回はまた別の側面から、
ユーチューバーなどの話も交えながら(笑)、
スポーツをやる価値について話を深めていく予定です!

解説/スポーツラーニング・黒岩高徳
構成/テニスライター・吉田正広

さあ、このSpeaksを読んだらさっそく練習しましょう!!レッスンへGO!!
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