Speaks vol.31  <<イヤなことに立ち向かうコツ>>

イヤなことというのは、誰にだってあります。
これは、人間には感情があるから、どうしたって仕方のないこと。
でも、「仕方がない」といってイヤなことに立ち向かわないでいると、
期待する成果は得られません。
逆に、イヤなことを避けていると、事態の悪化を招くことにもなりかねないでしょう。

今回は、「イヤなことに立ち向かうコツ」をご紹介します。
まず、イヤなことに直面したときに、
絶対に使ってはいけないNGワードを知っておいてください。

1.イヤ
2.嫌い
3.ダメ

これらの言葉は、その次の具体的な思考・行動につながらないから、
文字どおり「ダメ」。

「なんで嫌いなの?」→「嫌いだから、嫌いなの」
「どうしてダメなんだ?」→「ダメだから、タメなんです」
文章としては何となく成立していますが、全然理由になっていませんよね(笑)

そこでぜひ、イヤなことに立ち向かうコツとして
お伝えしたいのが、「一人遊びのススメ」です。
困難な問題に直面したときに、
別の方向から成果が得られるように、求めてみるとよいでしょう。

例えば、イヤな仕事があったとしても、
「お金が得られるからやってみるか!」と置き換えてみます。
「自己成長のチャンス」だと捉えてみてもいい。
そうやって自分で創意工夫する、つまり「一人遊び」をすることで、
イヤな感情をコントロールすることができるようになるのです!

これは、ありがたいことに、すべてのことにあてはめられます。
スポーツだって、同じこと。
動機は不純だってよいのです。
「イヤ」で思考・行動を止めてしまうよりも、
少しでも先に進もうとすることがとても大事。

例えば、テニスの試合に勝つには、基礎体力をつけるために
ランニングが不可欠です。
でも、これはツライ。でも、勝つためには必要。でも、イヤだ……。
そんな葛藤が頭の中で渦巻きますよね。

このまま「イヤ」でストップしてしまうと、もちろん何の成果も得られません。
でも、「ランニングをしたらスリムになって、外見がよくなるかも!」と
「一人遊び」で想像をめぐらすと、かぜんやる気になるかもしれない!
動機は何であったとしても、トレーニングの効果は確実に表われ、
それが試合で活きてきます。

動機が何であろうと、一歩を踏み出し、何かアクションを起こしさえすれば、
実は成功したのも、ほぼ同然。誰だってイヤと思うことであったとしても、
スタートを切ってしまえば腹をくくって、突っ走るものだからです。

とにかく先に進む考え方が必要。
そのためには「一人遊びのススメ」が、強力なメソッドになるのです。

苦手な人と話をするときにも、
「ちょっと変わってことを言って笑わせてみよう」と考えるのも、「一人遊び」。
苦手なネットプレーだけど、
「ボレーがうまくなったら、カッコいい!」と考えるのも、「一人遊び」。
なんだか、フツフツとやる気が湧き出てきませんか?

【記事構成】テニスライター・吉田正広