Speaks vol.190
  <<意識する力を強化すれば、テニスの練習も日常生活も、楽しくなる!>>

練習するテーマが習得に至るプロセスについて、
前回は説明しました。

たとえばボレーのフットワークを身につけるという練習のテーマを決めたら、
意識的にそれを繰り返します。

そのフットワークを意識している時は、
ラケットワークや、コントロールなど、
ほかのことについては、あえて「手薄感を認める」という内容でした。

ボールはコントロールできてもできなくても構わないから、
気にせず、とにかくフットワークを意識して繰り返します。

そうしてフットワークだけを意識し続けていると、
やがて下意識に落ちる(意識しなくてもできるようになる)から、
その次のステップとして、
ラケットワークならラケットワークを、
コントロールならコントロールを、意識して繰り返し、
それぞれを下意識に落として、
全体を仕上げていくというプロセスをたどります。

「フットワークも!」「ラケットワークも!」「コントロールも!」と、
意識を向ける対象を同時にたくさん欲張ると、
結局、どれも中途半端になって、身につきません。

だから一見すると遠回りのようですけれども、
ひとつずつ下意識に落としていくほうが確実だし、
むしろ早い、という練習の仕方のご提案でした。

こう言うと、
「同じことの繰り返しばかりだと、飽きてしまう」
という人が、なかにはいるかもしれません。

確かに飽きてしまうようでは、
練習にも集中できず、
テーマの習得はおぼつかないでしょう。

フットワークの練習なのに、
フットワークの動きそのものも、
鈍くなりがちです。

しかしそれこそ、
「意識の向け方の問題」なのです。

実は意識を向ける力が弱いからこそ、
つまらなく感じて、飽きてしまうのです。

同じことの繰り返しで、
つまらないと感じるようであれば、
さらに意識を向ける力を、強めてください。

意識をあまり向けないでいると、
単調なフットワークの繰り返しにしか、
思えないかもしれません。

しかし意識を向ける力を強めると、
「足を踏み込む角度」
「足を踏み込む強さ」
「ヒザを曲げる深さ」
「左右の足への荷重分配」などなど、
同じフットワークは2つとないと、気づきます。

日常生活であればたとえば、
「毎日、同じ通勤ルートでつまらない」という人は、
景色を見る意識を強めてください。

毎日同じ景色など、2日とないはずです。
季節は移ろいますし、
あるいは、「こんな形の家があるんだ!」など、
何か新しい発見もあるかもしれません。

私は同じテニスの練習をし続けても、
または同じごはんを食べ続けても、
全然飽きません。

同じ繰り返しは二度とないから、
毎回新鮮で楽しめます。

意識について普段は、
それこそあまり「意識しない」かもしれません。
しかし皆さんにも必ず備わっているその存在を、
今一度、確かめてみてはいかがでしょうか?

テニスや日常生活に、
新たな変化が加わるかもしれません。

解説/スポーツラーニング・黒岩高徳
構成/テニスライター・吉田正広

さあ、このSpeaksを読んだらさっそく練習しましょう!!レッスンへGO!!
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