Speaks vol.178
  <<模範解答にとらわれない>>

基本的に学校では、答えを求める教育が行われます。
いわゆる模範解答があって、
それと同じならマルを、
それと違っていたらバツをつけられます。

しかしそれが成り立つのは、
ペーパーテストのごく限られた範疇の話であって、
世の中の問題には、模範解答がない場合がほとんどです。

むしろ模範解答を求めようとするあまり、
本質を見失ってしまいかねません。
テニスのゲームなどは、まさにその典型です。

打ち方、コース、配球など、
確かに模範解答的なものがあり、
レッスンではそれらを学びます。

しかしゲームでは、
とにかくポイントが取れればOKなわけです。
サービスは、理想を言えば上から打って、
ビシッとコースを突くのが模範解答かもしれません。

とはいえ特にゲームでは、緊張もするでしょうから、
上からでは入らない場合もあるでしょう。
そんな時は、アンダーサービスや羽根つきサービスでも構いません。

むしろレッスンでやっている、
打ち方、コース、配球などを、何が何でも貫こうとすると、
「ポイントが取れればOK」という本質を、
見落としてしまいかねないのです。

できれば、模範解答的にポイントを取れるのがベストかもしれない。
しかし、ベターでもいいではないか、というご提案です。

例えば「1から100までの数字を全部足したら、
合計はいくらになるか?」という問題がある。

模範解答は、
1+100=101
2+99=101
3+98=101……といった具合に、
両端を足していった101が50回繰り返されるから、
「5050」だとすぐに導けます。

しかし、それはやり方を知らなければ、できません。
だとしたら、1+2+3+4+……と地道に足していって、
「5050」を導いてもよいわけです。

テニスでは、確かにネットに出てボレーで決めれば、
効率よく1ポイントが取れるかもしれないけれど、
できないのだとしたら、
ラリーを50往復繰り返して1ポイントを取ってもよいのです。

要は、「ポイントが取れたらいいんでしょ!」という話です。
もちろん、まぐれでポイントが取れる「結果オーライ」でよいと、
単純に言っている訳ではありません。

たまに、打ち損じがポトリと落ちて、
ポイントが運よく取れるケースもあるでしょう。
しかしそれだと再現性が低いから、
打ち方、コース、配球を学ぶ練習は必要です。

ゲームでは、ベターでポイントが取れる柔軟性を持ちつつも、
一方のレッスンでは、再現性が高い模範解答を導くための、
ベストな打ち方、配球、コースも練習するのです。

次回は実体験をもとに、この話をもう少し深めてみます。

解説/スポーツラーニング・黒岩高徳
構成/テニスライター・吉田正広

さあ、このSpeaksを読んだらさっそく練習しましょう!!レッスンへGO!!
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