Speaks vol.171
  <<自己防衛本能を突破せよ!>>

前回は「自分の限界を正しく知る」ことの大切さについて説明しました。
ケガや病気を患ったとしても、完全休養するのではなく、
プレーできるようであれば、無理のない範囲でテニスを続けてみる。

すると、「自分の限界を正しく知る」見極めができ、
現状突破や、さらなる進化成長に通じる可能性があるという内容でした。

ただしそこには「自己防衛本能」が関わっていて、
頭では「もう限界だ」と思っていても、
身体には「まだまだ活動できる」余地が残されている。

この話を今回は深めていきます。
例えばランニングをしていて、肉体的にはまだまだ走れるのに、
頭は「もうダメだ。あの電柱まで行ったらやめよう」などと、
ストップをかけます。

この自己防衛本能が働くせいで、
残念ながら本当の限界に至りません。
本当の限界を知るチャンスにすら恵まれません。

肉体的な限界はまだまだ先にあり、
それは例えば、「足がつる」とか「肉離れを起こす」などして、
概念ではなく物理的に動けなくなる状態を指します。

もちろん、本当の限界まで追い込むのは危険ですが、
頭で判断するよりも少し先まで挑戦することで、
現状突破や、さらなる進化成長が叶う可能性が飛躍的に高まります。

だから「自分の限界を正しく知る」ことが、
パフォーマンスの向上には欠かせません。

前回は、ケガをしても必ずしも休む必要はない。
むしろ「手負い」で勝つこともあるなどと、
「アンオフィシャル」な見解を示しましたが(笑)、
それこそプロスポーツの世界で痛みのない選手などほとんどおらず、
多かれ少なかれケガと「共存」しながら、
あるいは痛みと「対話」しながら、生きています。

つまり、肉体的な限界に近いところまで追い込むからこそ達成される、
ハイパフォーマンスだと言えるでしょう。

もちろんプロ並みには追い込めないとしても、
少なくとも、頭で考える程度の限界は突破する必要がある。
現状突破や、さらなる進化成長を遂げるために。

とはいえ最後に釘を刺すようですが、
念のためにお伝えしておくと、「過信」は禁物です。

例えば「過労死」は、
自分の肉体的な限界を超えて頑張りすぎた、
あるいは「うつ病」は、
自分の精神的な限界を超えて頑張りすぎた、
端的な例と言えるでしょう。

これらも、自分の限界を正しく知らなかった挙句、
パフォーマンスを損なった残念な事例です。

つまり、パフォーマンスを上げるためにも、
その一方では無理をしすぎてパフォーマンスを損なわないためにも、
「自分の限界を正しく知る」ことは大切。

ケガや病気を患ったりした時こそ、
そのような考え方を身に付けていくチャンスだと思います。

解説/スポーツラーニング・黒岩高徳
構成/テニスライター・吉田正広

さあ、このSpeaksを読んだらさっそく練習しましょう!!レッスンへGO!!
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