Speaks vol.163
<<言語を音化して感覚を手に入れる>>
「長嶋流」というと、
ややもすれば否定的に捉えられるかもしれません。
「長嶋流」の長嶋とは、言うまでもなく、
巨人軍終身名誉監督であり、
選手時代にはV9を達成した立役者として活躍したあの長嶋茂雄です。
彼の指導法が「ビュンと投げて、バンと打つ!」といった具合に、
感覚的な表現だったため、
「長嶋流」では一般的には通じづらいというふうに受け取られがちでした。
もちろん、理屈を考える時には言語が必要。
だから指導者には、
「こうこうこういう理由で、こういうスイングを練習しましょう」と、
語れるスキルが求められます。
一方プレーヤーが実際にテニスをする時には、
理屈を頭の中でいちいち言語化しながらプレーしなくても、
感覚さえ手に入れれば、ショットとして完成します。
そのためには指導された説明を、
「音にする」というのが上達のポイント。
つまり、やはり「長嶋流」に帰着するのです。
具体的には
「素早いスイングでボールを打つ」というよりも、
「サッと打つ!」の方が、
素早さを感覚的に表現できていると言えます。
あるいは「バーンで打つ」ではなくて、
「バン!で打つ」といった場合、
「バーン」は間延びしている印象なのに比べて、
「バン!」は一瞬で打ち抜くイメージが伝わると思います。
「長嶋流」を揶揄するわりに、
「長嶋流」の有効性を認めざるを得ないのです(笑)。
それを指導者が、
「間延びさせずに短い時間で打ちましょう」と伝えたとしても、
生徒が頭の中でいちいち言語化しながらプレーしてしまっては、
上手くショットに反映されにくいでしょう。
もちろん、音だけでもダメだけど、
言語による説明を理解した上で音化すると、
感覚に直結します。
そして先述した通り、
プレーヤーにとっては感覚さえ手に入れれば、
ショットとしては完成するのです。
「間延びさせずに短い時間で打ちましょう」という理解は必要。
なぜならそうした方が、ボールに力が伝わりやすく、
スピードやコントロールの精度を高めることができるからです。
それを理解して上で「バン!で打つ」と音化する。
ぜひ、次回のレッスンで試してみてください!
解説/スポーツラーニング・黒岩高徳
構成/テニスライター・吉田正広
さあ、このSpeaksを読んだらさっそく練習しましょう!!レッスンへGO!!
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