Speaks vol.101
  <<手段を目的化していないか?>>

何らかの資格を取るのは、手段です。
資格を手段として、
仕事なり、生活なりを充実させるのが目的です。

ところが、何らかの資格を取ることが目的になってしまっている人がいます。
大学受験などもそう。
大学に入るのは目的ではなく、
大学で学びたい勉強をする資格を取る手段です。

ところが手段を目的化して大学に入ることがゴールになると、
何のために勉強して、
自分が何を学びたいのかの方向性が定まらず、
目的を達成できません。

その資格を取りたい気持ちは分かります。
だけどそれは決してゴールではありません。

テニスでいえば、ある技術を身につけるのは目的ではなく、
試合で勝つための手段。

身につけた技術をいかに使って試合に勝つかと考えないと、
何のために、どのような技術を身につけるべきかの方向性が定まらず、
目的が達成されないということなのです。

資格を取ること、技術を身につけることは、ゴールではありません。
それらを使って目的を達成するという考え方ができれば、
本当に自分にとって必要な資格や技術が明確になり、
身につける能率も上がるはずです。

解説/スポーツラーニング・黒岩高徳
構成/テニスライター・吉田正広