Speaks vol.104
<<変化を怖れない>>
テニスをやっている以上、
今よりも上達したいと、ほとんどの人が思っています。
上達はしたい。
しかし、一方では変化はしたくないという人も、非常に多くいるのです。
だけどここが問題で、
現状より変化した結果が上達。
つまり、「変化したくない」というのは「上達したくない」とも受け止められます。
変化したくない最大の理由は、
「今までの自分を壊すことになる」という怖れでしょう。
しかし、「壊せばいい」のです。
上達するために壊すのだから、その変化は前向きな変化です。
仮に上手くいかなかったとしたら、戻せばいいだけ。
すぐに戻せます。
一度壊したら戻せないと思い込むから、変化が怖いのであって、
壊して上手くいかなければ戻せばいいだけの話、と考えれば、
きっと上達のための変化も受け入れやすくなるでしょう。
「自分は変わらなくていい」という人も中にはいます。
そういう人は、「健康な身体でこれからもプレーできたら、それはそれで構わな
い」というスタンス。
もちろん、そういうテニス人生も結構。
だけど「上達したいのであれば」という願いをかなえるなら、
やはり変わらなくてはなりません。
そのためには、壊す必要もあるのです。
もちろん、その過程には大変なこともあるかもしれないけれど、
その分、上達した喜びもひとしおなのです。
解説/スポーツラーニング・黒岩高徳
構成/テニスライター・吉田正広