Speaks vol.143
  <<危機察知能力の実例>>

前回は、世の中の8割はネガティブ。
つまり、理不尽なのがある意味当然だという話をしました。

ところが最近の若い20代は、上司に少し叱られるだけでも、
「会社は理不尽だ」といって、すぐに辞めてしまうそうです。

この点、例えば体育会出身の人などは、
スポーツは基本的に理不尽であると知っていますから、
耐える思考、切り替える思考を持ち合わせています。
「叱られたけど、次挽回!」と、持っていけるのです。

スポーツの試合というのは世の中の縮図で、理不尽極まりありません。
テニスでは、自分がいないところに打たれるのに「捕れ」と言われるのです。
「捕れ」というのであれば、捕れるところに打ってくれないと、
つじつまが合わないでしょう(笑)。

世の中の8割は、ネガティブだと言いました。
若い人たちは、会社は楽園だとイメージしてポジティブから入るから、
ちょっと叱られただけで、すぐに辞めてしまうのではないでしょうか。

前回の話になぞらえると、
ポジティブだから一見するとストロングプレーヤー(強い人)なのですが、
タフプレーヤー(負けない人)ではありません。

先を見通した「危機察知能力」を働かせ、
会社はネガティブなところだと捉えておくのが、
現実を踏まえた対応といえます。

いずれにしても入りたてのうちに、必ず1回は雷を食らいます(笑)。
食らったなかで自分なりに「次挽回!」と、
切り替えていくタフネスであらねばならない。

とはいえ、ベテランだからタフネスだとは限りません。
人事を務めていたある人に聞いた話ですが、
今の40、50代は、イイかダメかというと、傾向として案外ダメなのだそうです。

若い世代にはそうやってすぐに辞めていく人もいるけれど、
なかには40、50代よりも、先を見通した「危機察知能力」が高い才能もあるといいます。

「ゆとり世代」とはいうけれど、2極化していて、そうやって揶揄されるからこそ、
「自分たちの時代はどうなるか分からない」とネガティブに捉えて、
ガンガン独立起業するというのです。

かつてスポーツラーニングに、若いコーチがいました。
世間的に「世の中は不況」とはいうけれど、彼に言わせれば
「自分は不況の時代しか生きていないからこれが普通」という捉え方でした。

不況という環境が、人を鍛えたタフネスの好例。
こういう世代は確かに、
甘い蜜を吸ってきた現在40、50代のバブルを経験したベテラン勢より、
案外強いのかもしれません。
ネガティブが育んだ「タフネス新人類」といえるのではないでしょうか。

解説/スポーツラーニング・黒岩高徳
構成/テニスライター・吉田正広

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