Speaks vol.142
  <<危機察知能力>>

あるテレビ番組で、タレントチーム対侍ジャパンチームが、
変則的なルールで戦う野球の試合をやっていました。

それを見ていると、
両チームから発せられる言葉の違いがあまりに対照的で、
興味深く感じられました。

タレントチームは、
「よし、ここで俺が打つ!」
「一発逆転だ!」といったテイストであるのに対し、
侍ジャパンチームといえば、
「ここはヤバイ」「これ以上点を与えるとマズイ」といった具合。

一般的にいえば、タレントチームがポジティブであるのに対し、
侍ジャパンチームはネガティブという解釈になるのではないでしょうか。

しかし、どちらのチームが先を見通す「危機察知能力」を発揮しているかというと、
侍ジャパン。

「メンタルタフネス」とは、「勝つ」のではなく、「負けない」のであり、
タフネスは、危機察知ができないと成立しません。

なぜ、「勝つ」のではなく「負けない」ことがタフネスなのかというと、
やや漠然とした表現になりますが、
世の中の8割はネガティブだからです。

テニスの試合も、仕事の営業も、学校の勉強も、掃除や洗濯などの家事も、
ポジティブ的な楽園では決してありません。
みんな、大変な思いをしながら生きています。

8割がネガティブな世の中を生き抜けるのは、
ストロングプレーヤー(強い人)ではなく、
タフプレーヤー(負けない人)です。

「勝つか負けるか」「上手くいくかいかないか」「ポジティブかネガティブか」、
五分五分だとは思わないことです。
8割は負けるし、上手くいかないし、ネガティブです。

現実を見て見ぬふりをして「きっと何とかなる!」などというのは、
先のタレントチームではないけれど、一見ポジティブですが、
破れかぶれの一か八かになりかねません。

現実を踏まえて先を見通す「危機察知能力」を働かせることが重要。
テニスでは、例えば「このポイントを落としたらマズイ」という戦況を見通し、
確率の高い戦術を採用できるかどうか。

そんな時に、どっちに転ぶか分からない攻めの戦術を、「タフプレーヤー」は使いません。
破れかぶれで挑むのは、一見すると強そうに映る「ストロングプレーヤー」です。

勝負師といわれる人は、ややもすると大博打を打つイメージかもしれませんが、
実際には、負ける戦いは挑まないし、非常に臆病だとも聞きます。
確率を重視するから、先を見通した場合に確率の低い勝負は、
ビビってできないネガティブなのだそうです。

だけど勝つか負けるかというと、負けるのが8割の世の中ですから、
そうして確率を踏まえた戦い方をしていると、
トータルの勝率は圧倒的に高くなるのです。

次回は「危機察知能力」を活かしたエピソードについて、
今の20代の若い世代が案外タフネスである事例を取り上げます。

解説/スポーツラーニング・黒岩高徳
構成/テニスライター・吉田正広

さあ、このSpeaksを読んだらさっそく練習しましょう!!レッスンへGO!!
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